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電源
Power supply
 
 オーディオの世界に足を踏み入れてから、長らく、電源に関心はありませんでした。
しかし、次第に世の中が騒がしくなると(ノイズが蔓延るようになると)、オーディオ・ルームに絶縁トランスを設置するようになります。

注1 絶縁トランス(2014.7.2)200V/100V 3kVA(2014.9.62)」参照

その設置の狙いはノイズの低減でしたが、電源電圧変動の改善もその一つでした。
それは、オーディオ・ユニットの電圧がエアコンや、IHCなどの他機器の影響を受け、100Vを切るなどの問題があったからです。

ここに来て、「ホームページ開設15周年記念(2018.5.2 )/根本的な問題(2018.5.11)」を始めました。
そして、オーディオ・ユニット同士が相互に電源電圧の変動を通して影響するのではないかと考え始めました。
この影響は、長年の悩みの管弦楽曲の混濁感を作っているのではないかと言うわけです。
その解決策は電源ケーブルの極太化による電圧降下の低減です。
根本的な問題」の中で、次のようなところまで改善しました。

1 ケーブルの極太化
・ブレーカー~絶縁トランス間:Sq5.5mm⇒Sq22mmに変更した。
・絶縁トランス~アンプ・ラック間:Sq5.5mm⇒Sq14mmに変更
2 DF-65の電源ケーブルにFURUTECH Astoriaを使い本体をアースした。
3 上記のSq14mmのケーブルにアルミ箔や、銅箔でシールドした。
4 フィルター電源GPC-1500をBDRや、DF-65専用にし、パワーアンプを別系統にした。
5 コンセントや、ソケットの接触抵抗は無視出来ないほど大きく、かつ、不安定であるので、組端子台に変えた。

その成果を数字で表すと、次の通りです。

表1:ケーブルの電圧降下 (灰色枠は、1次側の2次換算値)
ケーブルの極太化 従来 - 改善後 備考
電圧降下
(mV)
電圧降下
(mV)
 ブレーカー
   ~3kVA絶縁トランス
160
6.74Ω
×12m
×2A
31
1.74Ω
×9m
×2A
Sq5.5⇒Sq22
12m⇒9m
200V/100V 
 同上の2次側換算値 80  15.5
 3kVA絶縁トランス
   ~カバー・スイッチ
119
4.78Ω×6.2m
×4A
67
2.72Ω×6.2m
×4A
Sq8.0⇒Sq14
6.2m/1.5m
 カバー・スイッチ
   ~組端子台
29
4.78Ω×1.5m
×4A
16
2.72Ω×1.5m
×4A
 接触抵抗成分 40.4 0 8口組端子台
のデータを利用
 GPC-1500 416  0  注2
 接触抵抗成分 188 0 組端子台化
 組端子台
   ~10極組端子台
- 18 Sq5.5
0.67m
 接触抵抗成分 40.4 0 組端子台化
 3kVA絶縁トランス本体 340
0.150V+0.192V
340
0.150V+0.192V
1次:150mV
2次:192mV
 電圧降下の改善計 1332 457 Δ875
注2: パワーアンプをGPC-1500から外し、10極組端子台に変えた。
注3: 電流4Aにおける電圧降下

◆今後の実験課題
今、電源に関する頭の中にある実験課題を上げると、次の通りです。

1 絶縁トランスの2次側にバラスト抵抗をつなぎ、負荷変動を減らす。
バラスト抵抗として、白熱電球100V、100W×4個を使う。
2 絶縁トランスを3並列にする。(今日、届く予定)
3 0.08μF、1400Vのオイル・マイカコンデンサーが17個遊んでいるので、これを絶縁トランスの2次側に接続し、高周波インピーダンスを下げてみる。

はたして、結果はどうなるかですが、この行に来ても、見通せません。

◆追記

表2:使用電源ケーブルの導体抵抗
ケーブル
Sqmm
導体抵抗
(mΩ/m)
導体抵抗(往復)
(mΩ/m)
使用例
5.5 3.37 6.74 -
8.0 2.39 4.78 -
14 1.36 2.72  トランスの2次~アンプ・ラック
22 0.869 1.74  ブレーカー~トランスの1次
 
写真1:バラスト抵抗400Wの実験風景
外から見て火事と思われ、消防車が駆け付ける騒ぎになりかねない。
また、実験とは言え、夏場は暑い。
初版 2018.8.25
追記を加えた 2018.10.8
表1に裏付けと灰色枠を加え、表2を追加した 2018.10.8
 
   
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