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チェロ・リサイタルの音
The sound of cello recital
 2016年7月15日に、近くのホールで行われたコンサートに行きました。
その感想を「難物のソース(その3)(2016.7.16)」のところで、次のように述べています。

◇感想
生の演奏会にも、違和感はありました。
特に、バイオリンのジリジリ音、ピーピー音です。
ときどき、BS放送録画番組のカルミニョーラのバイオリンに聞こえるヒーヒー音は、演奏会では、もう少し高いピーピ音です。
そして、この演奏会のピーピー音には、少し輝きがありますが、耳に刺激的です。
それに、バイオリンの音は、日頃聞く音より高く細い音に聞こえます。
どうも、ピーピー音を嫌がり、高域、中高域を抑えて、ヒーヒー音で聞いているようです。
また、高弦はピーピー音ですが、音程が低くなると、ジリジリ音を伴います。
以前、バイオリン・リサイタルでも、違和感がありました。
失礼ですが、安物のバイオリンの音ではないかと思いましたが、どうも、そうではないいようです。
したがって、生の音にも、もともと、ジリジリ音があるのです。
弦の種類(G線、D線、A線、E線)と材質(ガット、ナイロン、スチール)の組み合わせで、何とかならないものかですが、困ったものです。
とりあえず、解決策は、コンサートに行ったら、音を聞かずに、音楽を聞くことですね。
可愛そうと言えば、可愛そうです。
誰が?
うぅむ・・・。
聞かないで下さい。

その演奏会の帰りに、2016年9月22日に行われるチェロ・リサイタル(注1)の看板が目につき、チケットを買いました。

注1: 横坂源 チェロ・リサイタル ピアノ 藤井一興 相模女子大学グリーンホール大ホール(相模原市文化会館)
J.S.バッハ ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ 第3番 ト短調 BWV1029
ベートベンチェロ・ソナタ 第1番 ヘ長調 作品5-1
他 ドヴォルザーク、ショパンの作品

早いもので、あれから2ヶ月半が過ぎて、その日が来ました。
その感想は 「帯域バランスの見直し(2016.9.26)」のところにあります。

◆感想
正直言って、チェロの音が出始めて、真っ青”的”になりました。
”的”が付いているのは、まだ、完全に真っ青ではなくて、経験的に、ある希望が残っているからです。
真っ青的になったのは、チェロの帯域バランスが、あまりにMH帯、H帯寄りになっていたからです。
また、近くの拍手が生々しく、耳に飽和なく抜けます。
そう言えば、これまで、システムの音を聞いて、「チェロらしい音」、「チェロの美しい響き」などと述べていますように、どうも、倍音が出ていなかったのですね。
それに、倍音を出そうとすると、MH帯、H帯に違和感を覚えるので、自然と耳に優しい帯域バランスに落ち着くのが常だったようです。
そして、「もう、分かったぞ!」と、休憩時間を利用してホールを後にしました。
 

上記のように、全演奏を聞かずにホールを出たのは、次の日に福島に行く用事があったり、パソコンの不具合が生じていて、当日は大変忙しかったためです。
一方、「もう、分かったぞ!」と思ったのは、勘と経験ではないかと思います。
家に帰ってから、聞きなれたBS放送録画番組のチェロ・リサイタルを聞きながら、生のチェロ・リサイタルの音の記憶に合わせて、帯域バランスを見直してみました。
確かに、演奏会の音の記憶に合わせた帯域バランスは、ずいぶん、MH帯、H帯寄りになっていました。
驚いたことには、その帯域バランスには、美しさがあります。
ここで、「勘と経験」とは、それまでの改善策と理屈で出来上がったものです。
しかし、聞きなれたBS放送録画番組はいいとして、CDや、BD,DVDなどではどうなるか、この行に来ても、まだ、分かりません。
すなわち、AACとPCMは、どっちが音はいいのかです。
写真1:早朝の散歩(福島にて)

初版 2016.9.30

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