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C4,C5のタイ・バンド巻き
Tie band on C4,C5
 LM帯のドライバー SG-5880BLのオーバーホールによって、Gaos-100ホーンの周波数特性が110Hzまでフラットになりました。
このため、L帯とLM帯のfcを125Hzに下げ、LM帯とMH帯のfcを800Hz〜900Hzにする実験を始めてみると、確かに、LM帯のホーンの音が優勢になります。
その結果、今まで、ウーファーでは出せなかったふくよかな音が出るようになりました。
一方、MH帯に使っているパワーアンプB(注1)の下限周波数は100Hzですから、あまり余裕はありません。

◆C4,C5の容量の増強
この下限周波数を決めているのはC4,C5です。
そこで、下限周波数を下げるために、C4,C5を2倍に大きくしてみると、心地よい音になり、生々しさや、演奏会場の空間を感じるようになりました。
しかし、その音を数日聞いてみると、管弦楽曲の全奏でピーピー音が出ました。
お巡りさんが持っているあの笛の音です。
これは低耐圧のコンデンサーの鳴きです。
容量を2倍にするために、パワーアンプBのC4,C5には、これまでの400V品の代わりに、200V品を使ったためです。
外形は、20μF 200Vと10μF 400Vは同じ大きさですから、そのまま、置き換えが可能でした。

◆高耐圧品の並列接続
さて、生々しさや、演奏会場の空間を感じ、かつ、ピーピー音を出さないようにするためには、高耐圧品を並列接続して、C4,C5の容量を2倍にするしかありません。
実験してみると、想像通り、音は滑らかで、ピーピー音は気になりません。
しかし、30分ぐらい聞いたところで、異変に気付きました。
そう、音像がぼやけているのです。
並列接続と言う閉ループには音像の神がいたのです。

◆断崖絶壁力
そんなわけで、後ろはピーピー音と言う断崖絶壁に立ってしまいました。
しかし、そこには、オーディオ・マニアの年の功があります。
すなわち、断崖絶壁力です。
それは、過っての実験で得た「音を出さないコンデンサー=高耐圧コンデンサー=堅巻き=C4,C5のタイ・バンド巻き」と 言う発想です。

注1: 過って、MH帯のパワーアンプのことを、「新型アンプB」と呼んでいたので、ここでは「アンプB」と言うことにします。
一方、H帯用は、「新型アンプA」と呼んでいました。
注2: C4,C5のタイ・バンド巻き〜C4,C5のタイ・バンド巻き(その4)までを、この目次に統合し、タイトルを見直しました。(2016.4.27)
図1:アンプA、アンプBの回路図
いずれも、無帰還アンプ

初版 2016.4.27

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