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ピアノと帯域バランス
Piano and band balance
 高周波ノイズ、特に、無線LANの電波ノイズに振り回された1年でしたが、ここに来て、新型アンプの見直しが終わり、大海原到着記念サイクリングを続けています。
そんな中、久し振りに友人達に音を聞いてもらう機会がありました。
皆さんのコメントをまとめると、「音が痩せている」、「音が細い」、また、「付帯音がなさ過ぎる」と言うことでした。
どうも、一人で帯域バランスを調整しているうちに、自分向きの音を作り出していたようです。
何時も、何かを変えたときには、帯域バランスを一から調整すべきと思いながら、過去の設定を引きずってしまいます。

また、理屈に従順な耳もこの設定に加担します。
紙コーンのウーファー(L帯)より、中低域(LM帯)のベリリウム振動板とホーン・スピーカーの方が圧倒的に過渡特性がいいので、その音を優勢にします。
何と言っても、そうすると、部屋の定在波が立たないことが一番の利点です。

さらに、およそ300のBS放送録画番組をBDRのリモコンで簡単に選曲し、一夜のうちに多くの曲をかいつまんで聞く現状にも問題があります。
ちなみに、ピアノがちょっと響き過ぎると、L帯の分割振動を気にして、そのレベルを下げます。
このため、ピアノ曲をかいつまみ聞けば聞くほど、L帯のレベル設定は下がり続けます。
つまり、帯域バランスの設定を決めているのは、ピアノの響きにあると言っても過言ではありません。

さて、頭の柔軟な主(あるじ)は、早速、友人達のコメントに沿って、思い切って帯域バランスを見直し始めます。
しかし、見直しを進めるうちに、その音を聞くのが嫌になり、とうとう、設定はめちゃくちゃになってしまいます。
そして、嫌な音から逃れたいと言う一心から、最後の足掻きのような設定を試みます。
それは、LM帯のレベルを、それまでより2dB下げた設定でした。

一方、過って聞いていたDENONのDCD-SA1の音を思い出し、また、友人宅で聞いたESOTERIC K-03の高域の繊細さが我が家にはないと言う思いが募り始めます。
それに追い打ちをかけたのが、BDRでCDを聞いた音でした。
しかし、昔はこんなに悪い音ではなかったのです。
今と当時の違いの一つはBDRのアップ・コンバート機能です。

こうして、帯域バランスの検討は、ディジタル音源のアップ・コンバートに展開します。
すなわち、新型アンプが完成し一段落すると、上流に目が行くわけです。
はたして、この結末はどうなるのでしょうか。
写真1:最も急な坂にチャレンジ
この坂の途中でも、最後の足掻きのような挙動がある。
インゴルフ・ヴンターより

初版 2014.10.23

   
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